空想小説「青鬼」 第28話 看病
卓郎「凄い熱だな…氷、氷嚢を持ってきてくれるか?」
氷河「了解です。ちょっと待って下さい。」
宿に戻った6人はハクモの看病をしていた。
たけし「大丈夫か、ハクモ…」
ハクモ「ハ、ハク…」
ハクモは弱々しい声を発した。
美香「彼奴のせいよ!彼奴がハクモに何か変な事をしたから…」
美香はハクモをこんなことにした永に怒りを漲(みなぎ)らせていた。
氷河「氷嚢、持ってきましたよ。」
氷河が小走りで戻ってきた。
卓郎「サンキュ。ハクモ…早くよくなってくれよ…」
卓郎は心配そうにハクモを見つめた。
ひろし「それにしても、一体何をされたのですか…?水刃さんが回復技を使ってましたが、それでも駄目だったんですよね…?」
水刃「えぇ。多分だけれど、精神系統の技だと思うわ。」
水刃さんは正座の状態で言った。
たけし「確か、隷属化って言ってたよな?もしかしたら、ハクモを無理矢理従わせようとしたんじゃ…?」
水刃「その可能性はあるわね。そうなってくると、ハクモちゃんを自分のペットとか言ってた事も気になるわね。」
ひろし「…もしかすると…」
ひろしは1つの仮説を立てた。
卓郎「どうした?何か心当たりがあるのか?」
ひろし「もしかしたら、あの時ハクモ君の卵を落としたのは彼なのかもしれません。」
その言葉に、全員の視線がひろしに集まった。
水刃「えっ…?って事は…まさか…」
ひろし「えぇ。ハクモ君は殲滅軍の目的のために作り出された生き物かもしれない、という事です。」
たけし「ハクモが…殲滅軍の…」
美香「そんな…」
皆がショックを受けている中、ずっとハクモを見ていた氷河が口を開いた。
氷河「…関係ないですよ。」
水刃「氷河ちゃん…」
氷河「たとえ、ハクモが殲滅軍のために作られた存在だとしても、それはハクモには関係のない事。確かに生み出された環境は選ぶ事は出来ないかもしれない。でも、その後の行動は自分で選択できる。ハクモはもう自分達の仲間です。皆はそう思わないですか?」
卓郎「氷…あぁ、そうだな!ハクモが何者であろうが、俺達の仲間って事は変わらねぇ。皆で殲滅軍からハクモを守ろうぜ!!」
美香「ふふっ。先に卓郎にいい所を持ってかれちゃったわね。勿論私も賛成よ!」
ひろし「えぇ、そうですね。私達の手でハクモ君を守りましょう…!」
たけし「あぁ…!俺達で守るぜっ…!」
皆の声を聞いた後、氷河はハクモに視線を移した。
氷河「ハクモ、約束する。俺達で絶対ハクモを守ってやるからな。」
氷河は昨日の夜のように優しくハクモの頭を撫でた。
水刃「それじゃあ、今日はもう遅いから交代でハクモの面倒を見ましょう。それで朝になったら、ハクモの事を闇氷ちゃんに聞いてみましょうか。闇氷ちゃんなら、何かしら知ってるかもしれないからね。」
たけし「じゃ、じゃあまずは俺からっ…!」
たけしは真っ先に挙手した。
美香「ええええ!?ずるいわよたけしぃ〜!!」
ひろし「まぁまぁ…」
ハクモ「ハク…」
皆の声を聞いて、ハクモは心做しか笑ったような気がした。
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翌朝、6人はすっかり寝落ちしていた。
氷河「う、うぅ…やべ、寝ちゃってた…」
氷河が目を擦りながらハクモが寝ていたクッションを見た。しかし、そこにハクモの姿がない。
氷河「あれ?ハクモ?ハクモ!?」
まさか殲滅軍に攫われたのか、そう思った氷河の後ろに気配を感じた。
「ハク!」
氷河「えっ??」
振り返ると、そこにいたのは…
ハクモ「ヒョウ!ママ!ハク!」
姿が1回り大きくなっているが、それは紛れもなくハクモだった。
氷河「ええええっ!?もしかしてハクモなのか!?」
ハクモ「ハク!」
返事をしたかのように鳴くと、氷河の元に走ってきた。
氷河「うわぁぁ!随分と大きくなったね!!でも、元気になったみたいだね!本当に良かったよ!!」
氷河が明るい声で言った。
ハクモ「ハク!」
氷河「あははっ!」
氷河とハクモが戯れていると、卓郎が目を覚ました。
卓郎「うーん?何だ氷?うるさいぜ?って!何だこれ!?」
ハクモの姿を見た卓郎が声を上げた。
ひろし たけし 美香 水刃「えぇええ!?」
卓郎の声で起きた4人も驚いた声を上げた。
卓郎「しっかし、ほんとに不思議な生き物だよな、ハクモって。一晩でこんなに大きくなるなんてな。」
卓郎が腕を組んで言った。
美香「うふふ♪でもその分モフモフが倍増よ〜♡」
美香はハクモをモフっていた。
ハクモ「ハク!」
水刃「あ、私にもやらせて!」
ハクモ「ハ、ハク〜」
突然、ハクモは昨日の小さい姿になった。
水刃「えぇぇ!?」
ひろし「元に戻ることも出来るのですか!?」
ハクモ「ハク!」
氷河「おおっと。」
ハクモは氷河の頭の上に乗っかった。
美香「あぁ〜!ハクモちゃん〜!」
水刃「モフモフさせてよ〜!」
ハクモ「ハクッ!!」
ハクモは怒ったような声で鳴いた。
卓郎「おいおいお前ら、ハクモが嫌がってるじゃねぇか。んじゃあ氷、闇氷を呼んでくれるか?」
氷河「OK。ちょっと待ってて。」
氷河は部屋から出ていった。数十秒後、氷河が部屋に戻って来た直後、ベランダに通じる窓の隣に闇氷が現れた。
闇氷「よっと。どうしたんだよ、急に私を呼ん…ってなんだよその頭の生き物!!?」
氷河の頭に乗っているハクモの存在に気づいた闇氷が速攻で近づいてきた。
たけし「く、食い気味だなぁ…」
ハクモ「ハ、ハク…」
氷河「あ、ハクモ大丈夫この人は仲間だから!でまぁ、その件なんだけど、斯々然々で…」
闇氷をすこし警戒してるハクモに仲間だと言った後、闇氷に事の経緯を説明した。
闇氷「…なるほどな。私に聞けばその子がどんな子か分かるかもしれない、と。」
たけし「あ、あぁ。行けるか…?」
闇氷「無理だ。確かに、私はここの古い本を読み漁った。だが、殆どが説明文だけで画像はなかったんだ。ってか、ひろしの分析能力でなんとかならねぇのか?」
ひろし「分かりました。やってみます。…あっ種族らしき物がでてきましたね…」
水刃「本当?なんて書いてあるの?」
ひろし「神獣…と表示されていますね。」
美香「神獣?そういえば彼奴も神獣とかなんとか…神獣ってなんなの?」
闇氷「あぁ、それなら知ってるぜ。」
闇氷はそう言うと軽い説明を始めた。
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藤「ブザイノキワミァァァァァァ」
白銅「そっろそろ打ち明けろバカ主」
スタープラチナ←こいつは第二のリア主の化身
>>3
白銅「そうじゃないよ」
スタープラチナ「じっつはな、レインと海樹と士郎、旅に出たんよ。」
白銅「しばらく見ないと思てると思ったからそろそろリア主以外にも打ち明けたんだぜ今は旅に出て3年かな」
>>4
氷河「へぇ…最近あまり見ないと思ったらレイ兄…ジャナクテレインさん達旅に…」
闇氷「修行か何かか?」
>>6
闇氷「へぇ…」
氷河「そうかぁ…」
闇氷「…お前、ちょっと心配してるな?」
氷河「それが?」
闇氷「お前がいなくなった時こうなってんだよ分かったか分かったならくたばれ
(^ω^♯)」
氷河「(´・ω・`)」
>>8
氷河「ドーナツ食う…リア主が帰りにポンデリング買ってきたから…」
闇氷「露骨にしょげてんなーおい。」