あの春の終わり、君は振り返る。「小説」#2

15 2021/04/21 22:33

入学式から早々。

合唱部は新一年生に校歌を聞かせるという時間があった。

「緊張するな!歸山ぁ!!」

ーバシッー…

青山「自称親友」は僕の背中を思いっ切り叩いた。

「痛いなぁ…たく…」

でも僕は内心ソワソワしていた

ーあの子に会えるかもしれないー

そんな夢見心地なことを考えていた。

あの春の桜が散る日。

きれいな歌声と共に、聞こえてきた心の声。

「助けて」と。

女の子の澄んだ声と一緒に聞こえてきたのはSOSだった。

僕は新一年生が待っている体育館へと向かった。

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あの春の終わり、君は振り返る。「小説」

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