空想小説「青鬼」 第3話 聞かれたくなかった質問
氷河『…厨二病…ね…ま、絶対言われるだろうな、とは思ってたが。気にしちゃ負けだな。口論では勝てる気がしない。こういうのはスルー安定だな。ってか、これチャイム鳴ったら自分のとこにこねぇよな』
そんな事を氷河が考えていると、朝の会終了のチャイムが鳴った。そして、大勢の生徒が氷河の元にやってきた。
氷河『うわ、来た…どうなることやら…』
女子生徒A 「ねぇねぇ!君ってどこの中学から来たの?」
男子生徒C「どういうゲームが好き?」
女子生徒B「趣味は何なの?」
男子生徒D「特技とかあるのか?」
案の定、大量の質問が飛び交ってきた。あまりにもうるさかったので、氷河はたまらず、
氷河「ちょ、うるさいですって!せめて1人ずつ言ってくださいよ!」
男子生徒A「じゃあ、俺らからいいか?」
そう言うと、二人の男子生徒が質問をしてきた。
氷河「…あぁ、構いませ」
男子生徒B「お前って厨二病なのか?」
それを言った途端、場が静まり返った。
女子生徒C「ちょ、ちょっと!そんな事言ったらこの子傷つくじゃないの!」
それを指摘すると、
男子生徒A「はーい、シャラーップ!で、そこんとこどうなんだ?雪原氷河ちゃん??」
氷河『チッ、案の定聞いてきやがったか…』「少なくとも、厨二病ではありませんよ。眼帯を見てそう思ったのですか?」
男子生徒B「ま、そんなとこだな。ついでに、名前もだな。俗に言うキラキラネームってやつだし?」
氷河「名前に文句言わないでくださいよ。後、怪我でもしてなきゃ眼帯もつけませんよ。」
氷河は目を細めて言うと、男子生徒が、
男子生徒A「じゃあ、その眼帯外してくれよ。怪我してなきゃつけないんだろ?」
氷河「うっ…そ、それは…」
躊躇(ためら)う氷河を見た2人は、
男子生徒B「あれー?何で躊躇うんだよー?」
男子生徒A「外せばいいだけの話だろっ!」
男子生徒Aが眼帯に手を伸ばした瞬間、
氷河「や、やめてくださいっ!」
氷河は即座に男子生徒Aの手を弾く。
男子生徒A「んだよこいつ!さっさと剥がせっつってんだよ!!!」
強引に眼帯を外そうとした______その時だった。