空想小説「青鬼」 第49話 願いは
ひろし「ところで、これは何座流星群なのですか?」
氷河「…忘れた。何座だっけな…」
美香「まぁなんでもいいじゃない!」
闇氷「お前って本当能天気だよな…」
闇氷は呆れて首を振る。
ハクモ「ながれぼしにおねがいごと、する?」
ハクモが皆の方を向いてこう言った。
卓郎「願い事なぁ…」
美香「私は勿論するわよ!」
闇氷「こいつほどここまで内容が分かりきることはないな。」
氷河「絶対卓郎さんと付き合いたいとかそんなんでしょ…」
呆れた声で言うと美香はむーっと顔を細めた。
美香「もーそんな言い方しなくていいじゃない!願って悪いの?」
氷河 闇氷「まぁ願う分にはご勝手にって感じだが。」
卓郎「やっぱ恋愛とかは嫌か?」
氷河「そですね。」
闇氷「だな。」
同時に苦言を呈す氷闇に卓郎がそう聞くとやっぱり同じ回答が帰ってきた。
美香「好意を寄せられた事は無いの?」
氷河「ないね。」
即答する氷河の隣で闇氷は少し考え込んでいた。
美香「闇ちゃん?もしかしていたの!?」
闇氷「…昔、やたら私に懐いてついて来てた奴が1人いた。でも私としてはただのパシリ的な存在だったな。碌な扱いした覚えがない。今どうしてんのかも知らねぇな。」
美香「えーもったいなーい…そのままゴールインしちゃえばよかったのにー?」
闇氷「シンプルに恋愛対象として見れんわ。後恋愛感情もない。」
美香「ほんとにー??」
闇氷「だからそいつと付き合ってないんだろうが。傍から見りゃ年の差結構空いてるように見えんだよ。」
美香「ふーん…まっ、私達はぜーったいゴールインしちゃうからね!」
美香は卓郎に後ろから乗っかって誇らしげに言った。
卓郎「ちょ、屋根の上だから危ねぇって!」
闇氷「マジでそこのリア充内側から爆ぜてくたばれ」
氷河「ちょっとそこの御二方末永く爆発しやがれください」
氷河 闇氷「そしてあわよくばテルミット爆発しろ」
この氷姉妹は二人揃ってジト目で物騒な事を言う。
たけし「テルミット爆発…って何だ?」
ひろし「テルミット爆発というのは、アルミニウムと酸化鉄の混合物であるテルミットが加熱された際に発生する激しい反応の事です。高温の熱や鉄を利用して、焼夷弾やレール溶接などに利用されています。分かりやすい例えとして簡単に言うと、あの特撮などに使われる爆発の事ですね。」
たけし「あの後ろでチュドーンってなるあれか?」
ひろし「えぇ、その解釈でいいと思います。」
ハクモ「ひろしお兄ちゃんはものしりだねー!」
ひろし「気になった物は調べる事が多いので。知識は使ってこそ意味があるものです。」
氷河「…秀才は違うなぁ…」ボソッ
ハクモ「…なにか言ったー?」
氷河「いや何も。…というかさーぁ、流れ星に3回願い事を唱えると願いが叶うって言いますけど、それ無理ゲーですよね?」
ひろし「そもそもこの流れ星に願うと叶うという言い伝えは、キリスト教の考えが由来とされていますね。3回願う理由としては、流れ星が光っている間に[Rest in Peace(安らかに眠れ)]と3回唱えると霊魂を救済できると信じられてきたからでしょうか。」
闇氷「それに1回だと簡単に言えちまうからな。難易度を上げる要因にもしてんだろ。」
水刃「後はー…願いを思い描いている証明になるからじゃない?それほど強く願ってるって事だもの。私も今より平和になったらお宿の来客さんが増えるようにお願いしようかしら?」
氷河「あっはは、水刃さんらしいですねぇ。」
卓郎「確かにここの宿、すっげぇいい所だから人目に付けば一躍有名になりそうだよな!」
ハクモ「うーん…でも、しるひとぞしる、ひきょーのおやどっていうのもいいとおもうよー?」
闇氷「あー、そういうのもいいなそれ。ここ、んー…なんてぇの?ポツンと一軒家的な雰囲気だからな。」
氷河「テレビは流石に来れないでしょ流石に…」
美香「もー、夢のない事言わないのよ氷ちゃん!願うだけならタダじゃない!」
卓郎「そうだぜ氷!夢はでっかく行かねぇとな!」
氷河「御二方の言い分もわかるけどー…流れ星っていうか、自然現象にタダも何もありますか?」
卓郎「氷ー、こういう時のマジレスは良くないぜ?」
氷河「はぁ…」
ひろし「さぁ、皆さん。流れ星に願うのなら早くやりましょう。」
たけし「そ、そうだな…!」
ハクモ「おねがいするー!」
氷河「無理ゲーやるかぁー…」
水刃「無理に3回願わなくたっていいのよ。こういうのは、願いを想う気持ちが大事なのよ!」
氷河「…そういうもんですかねー…」
闇氷「こんなんで願い叶ったら苦労しねぇだろ。」
美香「もー、なんでそんな夢のない事言っちゃうの?」
氷河 闇氷「捻くれてるから。」
闇氷「っておい」
氷河「安心せぇ、自分も捻くれてるって自覚があるだけやさかい。」
たけし「…やっぱ方言の氷河って違和感あるな…」
氷河「こっちの口調に慣れちゃったんでしょうね。意外とオフの時は方言多いですよ自分。」
卓郎「その言い分だと氷は普段オフになってないって解釈が出来んだが?」
氷河「実際オフにはなってなかったよ。あんな青鬼だの殲滅軍だのがいる中オフ状態になんてなれるわけがない…今日は襲撃でもない限り戦う予定がないから珍しくオフになったってだけだよ。でも違和感すごいならこの口調で行きますけれど。」
たけし「い、いやそういう意味で言ったわけじゃなくてだな…!なんか…新鮮っていうか…方言を使わないでくれってわけじゃねぇんだぞ…?」
氷河「…言ってる暇があったら流れ星探しますよ?」
氷河はじっとたけしを見た後、素っ気なく視線を外して言った。
たけし「ひ、氷河ってたまにめっちゃ冷たいよな…」
氷河「まぁ…名前、氷河だし。冷たいのも納得だろう?」
ハクモ「…ひょーがおねぇちゃーん??」(ㅍ_ㅍ)
氷河「……あーもう黙って探して黙って願いますよもう…」
氷河はハクモの圧から逃れるように呆れ口調で言った。
水刃「じゃあ、いつ流れ星が来てもいいように準備しておこっか!」
ひろし「そうですね。」
それを最後に、暫くの間静寂が流れた。
ハクモ「あ、ながれた!」
その声を皮切りに皆が一斉に願いを想った。
ひろし『…皆さんで無事に帰れますように』
たけし『早く家に帰れますように…っ!』
美香『卓郎と幸せになれますように…♪』
卓郎『無事に全員で帰れますように…!』
氷河『…皆が大怪我負いませんように…』
闇氷『このバカ愚姉の無闇矢鱈に無理しまくる性格が失せますように』
水刃『皆が怪我なくいられますように。』
ハクモ『ひょうがおねえちゃんがもっとまえむきになってくれますよーに!』
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霞「1ヶ月空いてらぁ…」
闇氷「次出せんの?」
霞「サムネを描けば次の第50話は出せる…」
>>2
闇氷「とんでもねぇ高火力叩き出せそうだな…でも炎タイプか…まぁ爆発だもんな…」
氷河「……」←卓河用意
闇氷「碌な予感がしねぇからそれはやめろ」
>>4
闇氷「いのちのたまとこだわりハチマキなら…大体倍率1.8くらいか…?」
氷河「でも最初の技しか撃てなくなるからこ紅朱雀を撃てばいいと。」
闇氷「今黒炎って言いかけなかったか」
氷河「気の所為気の所為。」
>>6
霞「版権キャラ…とは?人権キャラとはまた違うのか?」←マジで知らない
氷河「そっから!?」
闇氷「人権キャラのワードはどっから覚えたんだ…」
霞「友人とガーティックフォンやってたら妖怪ウォッチぷにぷにの人権キャラというお題が来たからそれで検索かけた。」
闇氷「はぁ…で、実際の所はどうなんだ?」
霞「そうだねぇ…確かにあまり得意ではないかもね〜下手にやればキャラ崩壊気味になってしまうんだよね〜」
氷河「でもリア主とうらぶの方は出したよね…」
霞「まぁ…あれはね…助っ人が人手不足だったから…キャラ崩壊しないようには頑張ってたよ…?」