空想小説「青鬼」 第57話 能力の使い道
中では、水刃さんが甘味を作っていて、闇氷はソファを背凭れにして目を閉じている。
ひろし達はまだ眠っているのか、ソファーの上で静かにしている。
水刃「あら、ハクモ君。氷河ちゃん連れてきたの?」
水刃さんがハクモに気づき、キッチンから出てきた。
ハクモ「あぁ、うん。いつの間にか寝てしまっていてね。1人にするよりはいいかと思って、連れてきた。」
水刃「あらあら、寝ちゃったのね。まぁ、ずっと体を動かしてた疲労からかしらね。じゃあ、闇氷ちゃんの隣で寝かせておく?」
ハクモ「そうしておくよ。」
ハクモはそっと闇氷の隣に下ろすと、闇氷が掛けていた薄い掛け布団の端を少し広げ、氷河にも掛けた。
ハクモ「⋯それにしても⋯やっぱり、髪色が瓜二つだよ。」
水刃「髪色?」
ハクモ「あぁ⋯僕のずっと昔の弟子にね。」
水刃「弟子⋯あぁ⋯そういえば、小耳に挟んだかしら⋯この話題は、ここまでにした方がいいかしら?」
ハクモ「⋯そうだね。今はあまりそれを話す気分にはなれないかな。」
ハクモはそう言うと、欠伸を1つした。
ハクモ「⋯うーん⋯僕も少し仮眠を取ろうかな⋯」
水刃「全然いいわよ。休憩は大事だしね。」
ハクモ「そうだね⋯じゃあそうさせてもらおうか⋯おやすみなさーい⋯」
ハクモは大人の姿から幼獣の姿に戻ると、氷河の近くで丸まって眠りについた。
水刃「⋯ふふ。皆本当に可愛いんだから。」
水刃さんはほんのり笑みを浮かべてそう言う。
水刃「⋯さて⋯私はもう少し作業をしてから休憩しようかしらね。」
そう呟くと、水刃さんはキッチンに戻る。
水刃「まぁ、もう少しと言っても、もうそんなに工程は残ってないのだけれど⋯2つのスプーンでぎゅっとして綺麗な球を作って⋯これを数時間かけて乾かせば完成⋯なんだけど、この子達が起きる前に仕上げれるかしら⋯?」
水刃さんは形を整えながらそう呟く。
「ありゃ、美味しそうな物を作ってますな!」
突然ひょっこり現れたのはやはり顔を隠してフードを被った女だった。
水刃「あら!また来たの?」
「いやー、氷が眼帯について文句言ってる気がしたんでね〜てなわけで改良品?的なのを作ってきたんですよ〜⋯って思ったんですけど、お二方共寝てるし、渡す時間は改めますかね〜」
女はちらっと氷姉妹を見やって言った。
水刃「えぇ⋯そんなにホイホイ作れるものなの⋯?」
「勿論ですとも〜♪限度はあれど、改造改変能力で色々と作れちゃうんでね!」
女の顔を隠す布にはデフォルメされた顔が写っている。その表情はシャキーンといった表情のようだった。
水刃「⋯じゃあ⋯これの待ち時間の短縮も出来たりする?」
水刃さんは今さっき作った丸い物体を指さして言う。
「モチのロンですよ!ところで、これは一体?なんか見た事があるようなないような⋯」
水刃「あぁ、これはラムネよ。簡単な甘味でも作ろっかなって思ってね。」
「はぇー、これラムネだったのか!道理で見たことあるフォルムしてたわけだ!⋯見た感じ、乾燥待ちってとこですか?」
水刃「そうね。でも、乾燥は短くても半日かかるってさっき思い出しちゃって⋯何とか出来る?」
「出来ますよ!じゃあ代わりに、ラムネ数粒下さい!」
水刃「えぇ、それくらいなら。いくつ持っていくの?」
「んー⋯5粒くらい?」
水刃「そんなに少なくていいの?」
「いーんですよ。あんまり取ったらそっちの量が減っちゃうじゃないですか。」
水刃「いや、あの⋯それについては、心配しなくていいのよね⋯」
「といいますと?」
水刃「いやその⋯ね?ちょっと⋯作り過ぎ、ちゃって⋯」
「ぁー⋯」
女はボウルの中を見て気づいた。確かに、大量のラムネのタネがボウルに入っている。
「⋯オーケー、分かりました。袋出すんでそこに入れて持って帰りますね?」
水刃「助かるわ⋯お菓子作りの時、たまーに加減を間違えてこうなっちゃうのよね⋯」
「まぁ⋯ラムネは保存効きますし、乾燥剤と一緒に保管すれば意外となんとかなるのでは?」
水刃「でも手作りだから、そう長くは保たないでしょ?」
「ちゃんとした保管をすれば1週間は行けるらしいですよ。乾燥剤は必須ですけどね。ラムネは湿気に弱いですし。」
水刃「うーん…あるかしら⋯?」
「シリカゲル渡しましょうか?」
水刃「しりか、げ⋯なにそれ?」
「⋯乾燥剤の名前です。」
水刃「あら、そうだったのね。じゃあ、お願いできる?入れ物はこっちで用意するわ。」
「ん。じゃあ、これどうぞ。」
女はいつの間にか用意していたシリカゲルを水刃に手渡した。
水刃「ありがとう。じゃあ、乾燥お願⋯」
「あ、終わりましたよ。」
サラッとそう言い、袋を用意する。持って帰る気満々だ。
水刃「え、もう終わってたの!?」
「はい、さっとやっときました。でもちゃーんと乾いてますよ!」
水刃「⋯わぁ、ほんとね。」
水刃は1つ摘み、そう言った。
「自分の能力舐めないで下さいよ!」
女はドヤ顔でそう言う。
水刃「⋯ところでなんだけど、そのすごい能力、他に使い所はないの⋯?」
「あるにはありますけど最近はめっきりですな。だから今はこういうのとかにしか使い道がないんですよね〜」
水刃「それだけの力があるならもっと他の事も出来そうだけれど⋯」
「まーそれはそうなんですけどね?でもさー、あんまりそれに依存していざ使えなくなった時面倒じゃないですか?だから、そういう時間かかる系とかの急用でもない限りは最近使ってないんですよね〜」
水刃「なるほどね。確かに、便利すぎる力って使いすぎると感覚が鈍りそうだものね。」
「でしょ?だから自分は基本使わないんですよ〜⋯しかしほんとにたくさん作りましたな⋯大粒何個あるのこれ?」
水刃「⋯余裕で数百粒以上はありそうね⋯」
「作り過ぎでしょ⋯何でこうなったんですか?」
水刃「途中からちょっと多いとは思ったんだけど…手が止まらなくなっちゃって。」
「えぇ⋯何?貴方は職人か何かですか?いやそもそも水刃さんは料理の腕はプロシェフ顔負けですけど。」
水刃「確かに料理には自信があるけれど⋯職人と言うより、ただの加減知らずかもね。昔からよく言われたわ⋯」
「はぁ⋯まぁ、ラムネちょっと貰って帰りますね?」
女は袋にラムネを数十粒入れて袋の口を縛った。
「んじゃ、自分は皆が起きる前にお暇しますかね〜」
水刃「えぇ、気をつけてね。」
「はいよ〜んじゃ、また!」
女は右掌を振ると、蒼い桜と共に消えた。
水刃「⋯さて、ラムネも作り終わったし⋯私も少し休憩しようかしら⋯」
ぽつりとそう呟いて、居間にある椅子に腰を掛ける。
水刃「うーん…徹夜のし過ぎは良くないものね⋯」
時間はもう深夜3時を過ぎていた。
水刃「⋯明日には皆元気だといいわね⋯あぁ、ラムネのメモを残しておいたほうがいいかしら⋯」
水刃さんはそう言葉を零すと、紙とペンをとって書き置きを書こうとするが、段々と瞼が閉じていってしまった。
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霞「たのもー!!!」
闇氷「うるせぇ⋯」
霞「昨日出すって言ったからちゃんと出したー!」
闇氷「⋯投稿頻度上げろや」
霞「⋯猫の手も借りたいべ⋯サムネ制作⋯」
>>1
サムネ制作すっときは集中できる時間帯見っけてやれやー。ミスが比較的少なくなるかも知れないから。
それと中身をしっかり作ってからサムネ制作に移りぃや
>>3
一応手順はまず内容考えて打てるだけ打ってからサムネ構図考えて描くって感じだから、それは大丈夫⋯内容は引き出しの少なさ故薄いかもしれんけど⋯
この小説で何れ俺の名は出るのか……今は修羅の道を征く藤の名が……ついでにマリオとかカービィ()
>>2
どうだろうねぇー⋯もしかしたらいつかどっかにそれっぽい言葉で示唆する描写はあるかもしれない

