新訳幻想異邦伝、美魔女
博麗神社に参拝客が来ないことの一因は、とにかく長い階段である。
幻想機最強を自称している霊夢ですら、能力で飛んで本殿まで上がるのだから、普通の人に上がるのはかなり辛い。
異変も起こらず、たまに巫女の卵たちの様子を見に行くくらいしかようじのない博麗霊夢は、お茶を飲んでいた。
異変のない幻想郷は平和そのもの、寺子屋では今日もチルノが、けーね先生の頭突きをくらっていた。
「こうなりたくなければ皆は居眠りしないように!」
人里の子供も妖精も、ルーミアも、先生はこわい。
「チルノちゃん大丈夫?」
「あたい、最強!」
やっぱり妖精は頑丈なのだ。
「それでは、気をつけて帰るように!」
「「「ありがとうございました!!」」」
正座から解放され、子供達は伸びをする。
「かくれんぼしよー」
「私が鬼なのだー!」
みんなが一瞬凍りついた。
「みんなのことは食べないのだー!」
心外だというように可愛らしく怒る。
「じゃあ山行く?」
天狗衆含め愛嬌だけで幻想郷の有力者と関係を作った少年にとって、妖怪の山は遊び場だ。
「平太君のそばにいれば安全だよね!」
少年は感じていた、最近の自分が、,,霊夢さん枠,,になっていると。
博麗の巫女様と同じ、近くにいれば多分安全だと思われる、そういう人。
「飯綱丸のお姉ちゃんにだけ迷惑かけないように‥」
飯綱丸は、自分のことをお姉さんと呼ぶように言った。
「飯綱丸様、あの子はオバさんとは思わないと思いますが‥」
「黙れ射命丸!」
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