新訳幻想異邦伝、年中無休、歩合制
幻想郷の創設者は八雲紫であるものの、住民たちはまとまっておらず、それぞれの勢力が異変を起こしたり止めたり傍観したり、各々の利害で動いている。
だからこそ問題が起きた時のために博麗の巫女がいるわけだ。
特に妖精なんかはふわふわ飛んで人間にいたずらするという気まぐれな子供みたいな性格をしている。
「妖精って死なないんだ‥」
妖怪と人が揉めた時、大概の場合人外の種族には敵わない。
だが、この少年は、人間にしては体力があった。
体力があるだけである、霊夢のように飛ぶ事はできない。
「あんたほんとよく動けるのね」
人が妖怪になる事、幻想郷における最も重い罪。
だが、下手したらその辺にいる妖怪より強いバケモノじみた人間は、妖怪よりもバケモノなのではないか?
これは霊夢をよく知る人々が思っている事だ、ひとえに霊夢が強すぎるが故に。
妖怪の山は天狗衆の領域であり、頂上には有力な神が二柱も座している。
故にここにいるのは‥
「虫!?でかっ!」
「あれも妖怪」
強力な獣やら妖怪やらである。
巫女の役割はあれらの対処を含め、トラブル全般への対応。
「紫様あれじゃん、ブラックじゃん!」
「外の世界みたいに私に休みはないのよ!」
刀を構える。
「行くぞ!」
「せやああ!」
巨大な芋虫を、斬る!
「やるじゃないの」
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